年度が変わり、新たに採用担当となった方も多いのではないでしょうか。
今回は初めて採用に取り組む方に向けて、基礎となる「ペルソナ」の考え方をご紹介します。
更新日:2024年4月30日
記事提供:株式会社フロッグ様
「ペルソナ」とは、古典劇で役者が用いた仮面が由来のマーケティング用語で、「製品・サービスにとって重要で象徴的なユーザーモデル」のことです。
「20代・男性・学生」などの属性だけで示せるターゲットと違い、住んでいる場所や学歴、交友関係、趣味といったパーソナルな情報までできるだけ細かく設定するのがペルソナの特徴です。
採用においては「どんな人が自社に応募してくれるのか?」の具体的なイメージがペルソナとなります。
求人広告はマスに向けて打つものです。
しかし、広告を見るのはたった1人の個人。
その人にしっかりとピントを合わせた訴求を行うことが重要なのです。
ペルソナを設定するメリットはいくつか挙げられます。
例えば飲食店でアルバイトを採用する際、ホール担当なら明るくて人とのコミュニケーションが好きな方が、キッチン担当なら黙々と丁寧に仕事をこなせる方が望ましい、というように採用したい人物像があるはずです。
ペルソナを細かく作り込むことで、シフトの時間帯や頻度、身だしなみなどに関するルール、他のスタッフとの相性など、さまざまな観点から採用したい人物像を明確にできます。
採用担当者と現場で採用したい人の認識がズレてしまい、採用が上手くいかないケースは多々あります。ペルソナという「具体例」を設定することで、高解像度な人物像を共有できます。
採用したい相手が普段どんな生活をしているか、求人の何を重視しているかがリアルに想像できるようになり、よりピンポイントに訴求した求人が作れます。
ペルソナを考える作業は、「どうしてこの人は自社に応募してくれるのか?」を考える作業でもあります。他社にはない魅力を発見できるかもしれません。
それではペルソナを作成してみましょう。
ペルソナの考え方として、以下の二つの方法があります。
今実際に働いている人=「自社に応募し、採用され、続いている人」です。その方たちのバックグラウンドはペルソナ作りのヒントになります。
なぜ自社に応募したのか、その前はどこで働いていたのか。
どんな生活を送っているのか、なぜ辞めずに働き続けているのか。
複数の方からなるべく詳細に聞くことで、共通点が分かりやすくなります。
合わせて、自社やその店舗の歴史についても知っておくと良いでしょう。そこで働く人や歴史から、職場の色が見えてくるはずです。
自分がこれまで知り合った人の中から採用するなら誰を選ぶか、思い浮かべてみてください。
その人はどんな人でしょうか?
あなたはなぜその人を選んだのでしょうか?
思いつくままに書き出してみると、自然と「その人のどんな部分が自社に合いそうだと感じたか」が見えてくるはずです。
例えば同じ「カフェ店員」でも、スターバックスとコメダ珈琲店ではお店の雰囲気や接客方法が異なりますよね。思い浮かべる知り合いも違ってくるのではないでしょうか。