【第1回】人事のためのウェブマーケティング講座

これからのアルバイト・パート人事担当に
知っておいて欲しい「採用ウェブマーケティング」とは?

はじめに

 

皆さん、初めまして。ウェブ解析士マスターの佐々木と申します。 ウェブ解析士って、何?という方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にご紹介しますと、「ウェブを使って、『事業の成果』に導くためのお手伝いをする」ということができるようになるための、民間資格になります。 ※ウェブ解析士のサイトはこちら→ ウェブ解析士協会

 

私は、2015年にこちらのウェブ解析士を取得したのを皮切りに、同じく2015年に「上級ウェブ解析士」2016年に「ウェブ解析士マスター」を取得し、現在では、ウェブ解析士を教える講座を開催したり、Google アナリティクスを始めとした各種ウェブ解析・ウェブマーケティングツールの講座を開催したり、企業様向けのウェブコンサルティングなどを行っております。

さて、そんな私がなぜ今回こちらの連載を担当させて頂くことになったかと言うと、現在は独立し自分の会社を運営していますが、前職は株式会社リクルートジョブズという企業に勤めており、タウンワークやフロムエーナビ、そして、キャリアの後半では、リクオプの販売や納品に携わっておりました。

ということで、もともとのキャリアのスタートは「人材系の営業」だった訳です。

そんな私は、かなりキャリアチェンジをした形で、今ウェブ解析士マスターとして、主に企業の「販促」面でのウェブのお手伝いをしておるのですが、改めて考えると、「採用」目的のサイトでも、ほぼ販促サイトと同じウェブの考え方が使えるな…と思ったことがキッカケでした。

また、ウェブの考え方だけでなく、販促支援をするにあたり学び、身につけていった「マーケティング」の考え方も、ほぼそのまま採用に当てはまるな…と思い至りました。

そこで、
「採用×ウェブ×マーケティング」ということで「採用ウェブマーケティング」として、今回の連載で約1年間にわたり、考え方をお伝え出来たらと考えております。

 

採用ウェブマーケティングの全体像

 

採用ウェブマーケティングでは、まずマーケティングから始めます。

採用ターゲットについて深く考え、観察し、
・誰に
・何を
・どう伝えれば
自社で働きたいと思い、応募をしてくれるのか?を考えます。

そこで、当連載では、

●ユーザー行動モデル(8月掲載予定)
●USP:自社独自の強み、つまりユーザーに選ばれる他社との違いのこと(9月掲載予定)

について、2回に分けて、すぐ採用で使えるマーケティング要素をお伝え致します。

次に、採用ホームページについてお話をします。
採用ホームページは、実際にユーザーが応募をする受け皿です。

受け皿は、作っただけでは何も入ってきません。
どのように閲覧者を獲得していくのか?をしっかりと考えることが大事です。

当連載では、

●広告(10月掲載予定)
●リファラル(11月掲載予定)
●検索(12月掲載予定)

と3つに分けて、「どうやって採用ホームページで閲覧者を獲得していくか?」を解説します。

そして、自社のホームページ閲覧者が獲得できたら、求職者の方たちに内容を見てもらい、「ここで働きたい!」「応募しよう!」と思ってもらう必要があります。

ホームページでは、

●迷わず、スムーズな導線(2023年1月掲載予定)
●働きたいと思える記事内容(2023年2月掲載予定)
●つまらず、申込みができるフォーム(2023年3月掲載予定)
●応募したい!と思った瞬間を逃さない(2023年4月掲載予定)


が、必要となります。

 

また、採用ホームページへの集客の1手段として新たに注目をされている、

●SNS採用(2023年5月掲載予定)

をご紹介し、最後に、1年間の総まとめとして、改めて

●採用ウェブマーケティングとは(2023年6月掲載予定)

をお伝えして参ります。

 

ウェブは難しい?マーケティングは難しい?

採用については、読者の皆様の方がプロフェッショナルかと思いますが、ウェブやマーケティングという言葉を並べると、どうしても「難しそう!」と、苦手意識を持ってしまう方も多いかと思います。もちろん、私もそうでした。

人材の営業からスタートし、マーケティングなんて何やっているか良く分からなかったですし、求人広告も「紙からウェブへ」なんて言われていたときに、「また新しい、難しいことを覚えなきゃいけない…なんて面倒なんだ…」と思った記憶があります。

しかし、ひとしきりウェブやマーケティングを学んで、理解した今だからこそ分かりますが、ウェブもマーケティングも突き詰めれば非常にシンプルなことです。

「ウェブ」は、非常にシェアを広げてはいますが、コミュニケーション手段の一つです。
リアルタイム性や検索性など、他の媒体にはない特性もありますが、求人で言うなら、「企業が、個人に、何かメッセージを伝える」手段の一つです。

そして、「マーケティング」は、企業側がこうなって欲しいと思っていることを、
・誰に
・何を
・どう伝えて
求めた行動を取ってもらうか(採用であれば、「応募」や「定着」)を考える、「人を動かす」ということです。

次回のテーマにもつながりますが、
「人間(ユーザー)」についての深い理解が欠かせません。

働いている人も、従業員も、そして皆さんも同じ人間です。

人が、なぜ働きたいと思い、どうやって仕事とめぐり会い、どのように仕事を検討して、どうやって応募し、採用されていくのか?

突き詰めれば、この流れをどうスムーズに作り出すか?が「マーケティング」であり、紙などの他媒体よりも低コストでリアルタイムにユーザーとコミュニケーションを取れるのが「ウェブ」なのです。

今回は、全体像の紹介ということで、そこまで突っ込んだ内容のご紹介にはなりませんでしたが、次回以降は、簡単なワークなどもご用意し、少しでも皆様の採用がうまくいくように、お手伝いができればと思います。

ぜひ、今後の連載にご期待ください。

執筆者プロフィール

 

株式会社Task it 代表取締役(2016年より現職)
株式会社リクルートジョブズにて人材の営業、新規事業立ち上げ部署などで従事後、ウェブの可能性を感じ独立。ウェブ業界未経験の状態だったものの、ウェブ解析士取得から約1年半でウェブ解析士マスターまで取得。
現在は、個人・企業に対してウェブ解析士講座やGoogle アナリティクス講座の実施や、ウェブコンサルティングを行っている。
著書に「Googleデータポータルによるレポート作成の教科書」や「1週間でGoogle アナリティクス4の基礎が学べる本」がある。(ともに共著)

 

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