採用ホームページ活用のススメ

第1回:採用ホームページの役割と立ち位置

株式会社Task it 代表取締役(2016年より現職)
株式会社リクルートジョブズにて人材の営業、新規事業立ち上げ部署などで従事後、ウェブの可能性を感じ独立。ウェブ業界未経験の状態だったものの、ウェブ解析士取得から約1年半でウェブ解析士マスターまで取得。
現在は、個人・企業に対してウェブ解析士講座やGoogle アナリティクス講座の実施や、ウェブコンサルティングを行っている。
著書に「Googleデータポータルによるレポート作成の教科書」や「1週間でGoogle アナリティクス4の基礎が学べる本」がある。(ともに共著)

 

採用ホームページ活用のススメ〜はじめに〜

皆さん、こんにちは。初めましての方が多いと思いますが、つい先日まで「人事のためのウェブマーケティング講座」という連載を持たせて頂いておりました、ウェブ解析士マスターの佐々木と申します。

ウェブ解析士って、何?という方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にご紹介しますと、「ウェブを使って、『事業の成果』に導くためのお手伝いをする」ということができるようになるための、民間資格になります。 ※ウェブ解析士のサイトはこちら→ ウェブ解析士協会

さて今回は、「採用ホームページ活用のススメ」ということで、連載時の第7回〜第10回まででお話した採用ホームページについてを、別の視点から説明してみようと思います。

今回は、全3回を予定しております。

第1回:採用ホームページの役割と立ち位置  ←今回はココ
第2回:採用ホームページ、リニューアルの必要性
第3回:採用ホームページを作る/作り直すなら考えるべきこと

前回の連載よりは少し範囲を絞ってコンパクトになりますが、お付き合い頂けますと幸いです。

 

採用ホームページは必須なのか?

まずは、「そもそも」というお話から始めていきましょう。
「採用ホームページ活用のススメ」というタイトルで、「採用ホームページがあることは是大前提で、その上で活用をしていきましょう」という意味になるわけですが、そもそも、採用ホームページは必須なのでしょうか?

答えは、「NO」です。(ただし、実際はほとんどの企業ではYES…ですが)

なぜなら、採用ホームページを作るということは、数ある「採用成功」のための手段の一つであり、究極的には、別の手段で「採用成功」ができているのであれば、採用ホームページは必要ありません。

例えば、町の中華屋さんでもともと家族経営で、人手が足りない時は張り紙を出せばちゃんと採用ができる。こんな状況なら、わざわざ採用ホームページを作る必要はありません。他にも、駆け出しのベンチャー企業で、前職の知り合いや既に入社している人の知り合いのつながり(リファラル採用)で今のところ必要な人員は確保できている。こんな状況でも、無理して採用ホームページを作る必要はありません。

つまり、お伝えしたいことは「目的と手段」の話で、「採用成功」が目的であり、「採用ホームページ」はあくまで手段の一つということです。

そのため、「採用成功」が既に叶っているのであれば、採用ホームページは必須ではありませんし、現状「採用成功」に至っておらず、採用ホームページを作るまたはきちんと運用していくことが「採用成功」に近づく手段になるのであれば、必要ということを、あらためてにご認識ください。

 

採用成功…とは?

前段で、散々「採用成功」という言葉を使っておきながら…ではありますが、「採用成功」とは、どのような状態のことをいうのでしょうか。

私の考えとしては、採用における「量」「質」「コスト」「スピード」が、必要充分に満たされた状態のことを言うと考えています。

さらにこの定義は、当然会社ごとに違いますし、同じ会社においても時期・タイミング・フェーズによっても違うことでしょう。ただし、要素としては、概ね「量」「質」「コスト」「スピード」で測れ、あとはバランスが違うだけでないかと思います。

例えば、新店舗オープンの求人案件があるタイミングであれば、「量」と「スピード」の比率がグッと上がり、「質」や「コスト」は少し妥協したとしても、「新店舗オープンやその前の研修期間に間に合うように、必要な人数を集めきれれば採用成功」と言えるのではないでしょうか?

逆に、店舗の中でも中核となってくれるような業界経験者のフリーターを採用したいという求人案件がある場合では、「質」の重要度が一気に引き上がり、「量」「コスト」「スピード」は少し優先順位が下がり、「多少コストが掛かり2〜3ヶ月時間が掛かって、数件しか応募がなくても、いい人が採れれば採用成功」と言えるのではないかと思います。

 

採用ホームページが解決できる課題

採用成功は「量」「質」「コスト」「スピード」のバランスで、会社や時期によって定義が変わるものとお伝えしました。

言い方を変えると、現状で「採用成功」が叶っていないのであれば、「量」「質」「コスト」「スピード」のどこかに課題がある、ということです。

釈迦に説法かもしれませんが、当然課題が変われば、それに対応する打ち手も変わっていきます。

では、「採用ホームページを作る、運用する」という打ち手が解決する課題とは何でしょうか?

採用ホームページはかなり万能な打ち手ではあるので、以下のような課題の解決につながります。
作成時はある程度費用が掛かりますが、基本的には一度作ってしまえば、あとは運用費(サーバー代や原稿の上げ下げに掛かる人件費)のみのため、「コスト」は安価に抑えられます。

但し、求人広告等で賄っていた採用数が全て採用ホームページだけで完結するということは現実的ではありませんので、一定程度のコスト削減は見込めますが大幅に改善するものではないでしょう。
また「スピード」は基本的にはあまり即座に応募が来るというものではありませんので、スピードに対しての打ち手にもなりづらいでしょう。

主には「量」「質」の改善につながる打ち手になります。

・集客数の増加(主に指名検索)「量」
・応募意欲の増強「量」
・求人案件理解の促進「質」
・ミスマッチの減少「質」

それぞれ、もう少し説明を加えると

 

・集客数の増加(主に指名検索)

採用ホームページを作ったり、採用ホームページに各店舗・職種の原稿を掲載することで、そもそもインターネット上で「現在求人しています」ということを公開し、候補者の方に届ける事ができます。

ただし、一般ワード検索(会社名やブランド名が入らない検索「カフェ バイト」など)で、上位表示されて候補者に気づいてもらうということは難しいため、会社名やブランド名が入った「指名検索(「カフェリクオプ(ブランド名) バイト」)」などであれば、ある程度上位表示がされ、そこから求人原稿閲覧→応募とつながることもあるでしょう。
そのため、「量」を増やすという打ち手につながっていきます。

 

・応募意欲の増強/求人案件の理解促進/ミスマッチの減少

こちらの3つは別の課題ではありますが、採用ホームページの同じ部分が打ち手として機能するので、まとめました。
求人案件についての情報を多く掲載できることと、会社の強み、雰囲気や仕事内容などを専用ページを作ることなどにより、しっかりと説明できるため求人広告媒体などと比較して、より求人案件についての理解が進みやすかったり、それにより応募したいという意思の獲得につながります。

求人広告でも金額に比例して情報量が増える媒体が多く、解決不可能ではないのですが、自社採用ホームページであれば比較的安価に、必要十分な量の情報掲載が可能です。

しっかりと説明することで、候補者側もどんな仕事なのかをきちんと理解して応募・入社をしてくれるようになるため、ミスマッチの減少にもつながります。

応募意欲の増強については、今まで迷って応募を辞めてしまっていた人も応募するようになるため、「量」が増えますし、求人案件の理解促進/ミスマッチの減少については、「質」の改善に貢献してくれるでしょう。

 

採用ホームページは育てるもの

採用ホームページが解決できる問題について説明してきました。
まだ採用ホームページを持っていないという企業については、まずはぜひ作成をしていただきたいのですが、
おそらく読者の皆様の多くは、「既に採用ホームページはあるけど、効果が…」という状態なのではないでしょうか。

採用ホームページが、他の打ち手と大きく違う部分が「採用ホームページは公開して終わり、ではなく育てていく(より効果が出るように改善する)」必要がある、という点です。

この「育てていく(改善する)」という部分については、まずは第2回でしっかりお伝えしていき、なかでも定期的に実施が必要だが大掛かりな作業となる「リニューアル」について、ワークシートも含め第2回後半と第3回でお話していきます。

それでは第2回の記事にて、またお会いしましょう!

 

 

▼執筆者プロフィール

 

★事務局より
他にも採用関連情報を随時公開しています。下記ボタンをクリックして他の情報もぜひご覧ください!